050-3138-4664
受付時間:
平日10:00~19:00

成年年齢引き下げは養育費の支払いに影響する?

  1. MYパートナーズ法律事務所 >
  2. 離婚問題に関する記事一覧 >
  3. 成年年齢引き下げは養育費の支払いに影響する?

成年年齢引き下げは養育費の支払いに影響する?

離婚する際、子どもがいる場合は、離婚当事者は子どもの養育費を支払う必要があるケースがあります。
そして、先日成年年齢が20歳から18歳へと引き下げられましたが、この成年年齢の引き下げは、養育費の支払いにどのように影響するのでしょうか。
以下にご説明いたします。

成年年齢引き下げは養育費の支払いに影響するか

そもそも、養育費の支払いについて取り決める際には、その養育費をいつまで支払うかという期間を定めることが一般的です。
そして養育費の支払いは、親が子どもに対して持つ扶養義務を根拠に、大まかに、子どもが自立するまでの期間必要とされています。
そのため、養育費の支払い期間を定める際には、「子どもが成人するまで」などと定めることもあり得るのです。
もっとも、このように定めた場合、それを文言上そのまま解釈すれば、養育費の支払い期間は成年年齢の引き下げにより2年間短縮されることとなるので、この点の解釈が問題となるのです。

もっとも、この点については、法務省が「養育費の取り決めをした時点では成年年齢が20歳であったことから、民法改正によって成年年齢が引き下げられたとしても、これまで通り20歳まで養育費の支払い義務を負う」という見解を発表しています。
そのため、養育費の支払い期間につき、成年年齢引き下げ前にすでに定めていた場合には、「子どもが成人するまで」という取り決めの文言は、20歳まで支払い義務を負う意味と解釈されることとなります。

これに対し、成年年齢が引き下げられてから養育費の支払い期間を上記のように定めていた場合には、当事者は成年年齢が18歳であることにつき容認していたものといえます。
そのため、この場合には「子どもが成人するまで」という文言は18歳までのものと解釈されるため、注意が必要です。
なお、家庭裁判所の実務では、養育費の支払い終期は具体的な年齢(「20歳まで」等)で定められることも多く、また、調停などにおいては現在でも、お子様が進学した場合には大学または専門学校卒業まで養育費を支払うように説得されることが多く、養育費については、成年年齢の引き下げ後も引き下げ前と変わらない取扱いがなされています。

離婚トラブルにお悩みの方はMYパートナーズ法律事務所へご相談ください

MYパートナーズ法律事務所では、離婚に関する問題でお悩みの皆様からご相談を承っております。
養育費の支払いをはじめとする、離婚に関するトラブルにお悩みの方は、MYパートナーズ法律事務所までお気軽にご相談ください。

MYパートナーズ法律事務所が提供する基礎知識

  • 弁護士なしでも離婚裁判はできる?メリット・デメリットを解説

    弁護士なしでも離婚裁判...

    配偶者の方と離婚をしようとした場合、離婚裁判という形での決着を望む場合があります。 この離婚裁判...

  • 放棄した慰謝料の請求権

    放棄した慰謝料の請求権

    放棄した慰謝料を請求することはできるのでしょうか? ■慰謝料の放棄とは 慰謝料の請求権を放棄すること...

  • 親の借金を相続放棄したらどうなる?

    親の借金を相続放棄した...

    相続によって引き継ぐものには、預貯金などの財産だけでなく、借金がある場合はその借金も含まれます。 財産...

  • 財産分与として請求できる割合の相場は?

    財産分与として請求でき...

    協議離婚の場合、財産をどう分けるかは夫婦の自由であり、夫婦の話し合いで決めることになります。一方、調停...

  • 遺言書の効力とは

    遺言書の効力とは

    まず、遺言書とは、故人の最後の意思表示であり、そこには、残された家族へのメッセージや、財産の分与等につ...

  • 不貞行為(不倫・浮気)の慰謝料完全ガイド

    不貞行為(不倫・浮気)...

    配偶者が浮気や不倫をした場合の慰謝料は、相場としてどの程度のものになるかご説明いたします。 浮気や不...

  • 離婚時の財産分与|不動産の分け方や確認すべきポイントとは

    離婚時の財産分与|不動...

    離婚時には財産分与についての話し合いが伴います。 そのため、離婚前にその仕組みについて知っておく...

  • 面会交流権で決めておくべき内容や話し合いが進まない場合の対処法

    面会交流権で決めておく...

    離婚について話し合うときに子どもとどう付き合っていくのかは重要な要素です。 どれくらいの頻度で会うのか...

  • 面会交流権

    面会交流権

    ■面会交流権 面会交流権とは、離婚により子どもと別居した側の親に認められた、子どもに直接会う権利だと、...

ページトップへ