050-3138-4664
受付時間:
平日10:00~19:00

離婚時に借金がある場合の財産分与

  1. MYパートナーズ法律事務所 >
  2. 離婚問題に関する記事一覧 >
  3. 離婚時に借金がある場合の財産分与

離婚時に借金がある場合の財産分与

婚姻関係を結ぶと、夫婦が婚姻前に、各々持っていた財産のほかに、その共有財産として取得した財産が発生していきます。
また、名義上あるいは形式上夫婦の共有財産とされていないものであっても、実質的に見れば、夫婦の共有財産といえるものもあります。

ここでいう財産とは、正の財産に限られず、負の財産、例えば借金も含まれています。

夫婦が離婚をする際には、夫婦関係にあったときに夫婦の財産として帰属した財産をその貢献度に応じて分配します。

ここでいう分配とは、必ずしも所有権を二つの持分権に分けるといった意味ではなく、金銭で清算することです。これを財産分与といいます。

では、財産分与の際に、借金があった場合にはどのようにして精算がなされるのでしょうか。

借金がある場合の財産分与

財産分与とは、上述のように夫婦の共有財産をその貢献度に応じて分配することをいいます。
そして、例えば夫が働いて、妻が専業主婦の場合、夫の稼ぎで財産を得ているからといって、必ずしもすべて夫の貢献ということにはなりません。
すなわち、夫は、妻が家事を行ってくれているからこそ、専業で働くことができているのであり、その意味で、妻にも貢献度があるといえます。

そして、借金についても、同様のことが言えます。
例えば、こどもの学費を捻出するための借金の場合は、夫婦双方に帰属する共有の借金といえますが、もっぱら片方の趣味のためにした借金が財産分与で考慮されることはありません。

以上のように、借金が共有のものである場合には、財産分与額を算定するうえで考慮されますが、そうではない場合には考慮されません。
債務者が全額負担することになります。

なお、ここでいう財産分与の際に「考慮」されるというのは、債務名義を二人の共有とするという意味ではありません。
この点も、財産分与で、双方にいくらずつ分与するかといった点で、考慮されるにすぎません。
一般的には半分に分けることになります。

そのため、借金は債務者が返済する必要があります。
法的には、借金は金銭消費貸借契約という契約関係に基づく金銭の返還債務にあたり、契約当事者間で効力を有するものです。
すなわち、契約当事者である、借金名義人の者が返済する義務を負うということです。

離婚に関する問題はMYパートナーズ法律事務所におまかせください

財産分与の割合や、財産分与の対象となる財産の範囲は、夫婦間の協議で定まらなければ、家事裁判所の調停の手続を利用することが考えられます。
基本的には、離婚調停と同時に行われ、同手続きでは、一般市民から選ばれた調停委員2名が両者の間に立ち、双方の意見を別々で聞いたうえで、合意による解決を目指します。
その際、財産分与の対象となる財産の一覧を作成したり、その割合について、双方の意見を聞いたりします。

裁判官は調停委員会には含まれているのですが、基本的には公正な第三者たる二名の調停員が話を進めていきます。

訴訟に移行する場合は、証拠を用いて、裁判所の判断を求めます。

以上のように、法的には、調停や裁判といった手続きが用意されていますが、夫婦の協議で解決するなら、費用・時間の面からもっとも効率がいいといえます。
しかし、夫婦関係が悪化している状況で冷静に議論をすることは難しく、公正な者に立ち入ってもらって協議を行うことが重要です。

そして、弁護士に依頼をすることによって、財産分与の際に何が重要か、調停がどのように行われるのかなどアドバイスを受けることができ、迅速・効率的に財産分与の取り決めを行うことができます。

MYパートナーズ法律事務所は、東京都荒川区を中心として、離婚に伴う慰謝料、親権、財産分与、養育費、面会交流権などの問題でお悩みの方からご相談を承っております。
お困りの方は、MYパートナーズ法律事務所までお気軽にご相談ください。
幅広い経験を持つ弁護士が、丁寧にご対応いたします。

MYパートナーズ法律事務所が提供する基礎知識

  • 婿養子の離婚について

    婿養子の離婚について

    そもそも婿養子とは、単に夫が結婚を機に妻の姓を名乗ることではありません。 婿養子とは、妻と婚姻関係にな...

  •  親権者の親が再婚した場合

    親権者の親が再婚した場合

    ■親権者の親が再婚した場合 未成年の子どもを持つ夫婦が離婚すると、一方の親が親権者とならなければなりま...

  • 相続放棄をしても遺族年金はもらえる?注意点も併せて解説

    相続放棄をしても遺族年...

    相続放棄をすると、被相続人の遺産を受け取ることはできなくなります。 被相続人が死亡した際に遺族に...

  • 元配偶者が再婚…養育費は必ず減額されてしまうの?

    元配偶者が再婚…養育費...

    離婚した後、子どもの養育費の支払いを受けることになっていたが、支払う側の元配偶者が再婚をした場合に養...

  • 財産分与の具体的な方法

    財産分与の具体的な方法

    財産分与を行うときには、まず、結婚後に作った夫婦の共有財産をすべてリストアップします。結婚生活を始めた...

  • 【弁護士が解説】離婚の理由は性格の不一致でもいいの?

    【弁護士が解説】離婚の...

    離婚をしたいと考える方の中には、配偶者との性格の不一致を理由に離婚を考えていらっしゃる方も多いです。...

  • 面会交流権

    面会交流権

    ■面会交流権 面会交流権とは、離婚により子どもと別居した側の親に認められた、子どもに直接会う権利だと、...

  • 荒川区の養育費相談は離婚問題の解決経験が豊富な弁護士におまかせください

    荒川区の養育費相談は離...

    養育費にまつわる問題としては、以下のようなものが挙げられます。 ・養育費の金額について 養育費の金額...

  • 相続放棄できないケースとは?事前にできる対策はある?

    相続放棄できないケース...

    相続放棄とは、相続に際し、相続人が財産を相続する権利を一切放棄する意思表示をすることをいいます。 ...

ページトップへ