■遺言書にはどのような効力があるか
遺言書とは被相続人が、死後自分の財産をどのように分配するかを記した文書で、民法の定める方式に従ったものをいいます。遺言書の効力としては主に以下の点が挙げられます。
①相続人の相続廃除(民法893条)
本来ならば相続する人は法律の定めにより決められています。もっとも、相続予定者による被相続人への虐待や重大な侮辱、その他著しい非行などが認められた場合で、かつその相続人に遺産を渡したくない場合は遺言書により当該相続人の相続権を消失させることができます。
②相続分の指定
法定相続分という相続人が取得できる遺産の割合の目安が法律上定められていますが、遺言を作成することで各相続人の相続分を指定することができます。
③財産の遺贈
法定相続人や法定相続人以外の者に遺言により財産を譲渡することを遺贈といいます。遺言書により、本来相続人とならない、愛人などの第三者に相続財産を遺贈することができます。
④遺産分割方法の指定、遺産の分割の禁止(民法908条)
遺言者は遺産分割の方法を決めることができます。また、利害関係のない第三者に分割の方法を委託することも可能です。さらに、遺産分割を相続開始から5年を超えない期間で禁止することが可能です。
その他の遺言の効力としては⑤未婚の状態で生まれた子の認知や⑥遺言執行者・後見人の指定などがあります。
相続・遺言問題でお悩みの方はMYパートナーズ法律事務所までどうぞご連絡ください。
遺言書にはどのくらい効力があるか
MYパートナーズ法律事務所が提供する基礎知識
-
裁判離婚
協議離婚でも家庭裁判所による調停でも決着がつかない場合、家庭裁判所に離婚訴訟を提起することになります。...
-
親の借金を相続放棄した...
相続によって引き継ぐものには、預貯金などの財産だけでなく、借金がある場合はその借金も含まれます。 財産...
-
特別縁故者の財産分与請求等
特別縁故者とは、被相続人に法定相続人となる者がいない場合に、特別に相続を受ける権利が発生した人のことを...
-
子供の養育費
■養育費とは 養育費とは、未成年の子どもの生活費や学費など、日常生活に必要な費用です。 養育費を負担す...
-
公正証書遺言でも遺留分...
■ 遺言方法について 遺言の方法は、普通方式遺言と特別方式遺言の2種類が存在します。中でも普通方式遺言...
-
公正証書遺言の証人は何...
公正証書遺言は、公証役場において公証人が作る遺言のことを指します。 公正証書遺言は形式不備による...
-
財産分与の税金
財産分与を行う際、金銭で支払われる場合は、支払う側にも受け取る側にも原則として税金は課されません。しか...
-
不倫・浮気してしまった...
■不倫・浮気は親権取得に不利? 離婚原因のなかには、浮気や不倫なども少なくありません。これらは社会的な...
-
モラハラ夫に共通する特徴
■ モラハラとは 近年、夫婦間の離婚原因の1つとしてハラスメントがよく挙げられています。ハラスメントは...