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行方不明の相続人がいる場合の対処法

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行方不明の相続人がいる場合の対処法

両親などが亡くなってしまった場合には、相続によって財産を譲り受けることになります。
しかし、その場合に、他の像続人が行方不明となっており、連絡ができないということがあります。
ここでは、行方不明の相続人がいる場合の対処法について解説していきます。

相続の概要・流れ

まずは、相続の概要について簡単に説明します。

相続・相続人とは

相続とは、死亡した者の権利や義務などのすべてを、受け継ぐことをいいます。
死亡し財産を譲り渡す者を被相続人、そして被相続人の配偶者・子などの財産を譲り受ける者を相続人と呼びます。
誰が相続人となるかについては、民法で決められています。

相続の流れ

相続の際には、まず、被相続人の遺言書があるかを考える必要があります。
遺言書がある場合には、原則として遺言書に記載された内容で相続がなされます。

遺言書がない場合や、遺言書に記載されていない財産等については、遺産分割協議にて、相続する財産等を決めます。
この遺産分割協議は、民法で決められた法定相続人のみが参加できます。

行方不明の相続人がいる場合

行方不明の相続人がいる場合には、その者が遺産分割協議に参加することができません。
遺産分割協議は相続人全員の参加が必要であり、参加していない者がいる場合には、協議の結果は無効になってしまうため、以下で説明する対処法を講じる必要があります。

①失踪宣告を利用する

失踪宣告とは、生死不明の期間が一定期間続いた場合に、その者を死亡したものとみなすものです。
失踪宣告には、単に行方不明となり、連絡が取れなくなる普通失踪と、自然災害や船の沈没といった危難によって行方不明になった場合の特別失踪があります。

普通失踪では失踪から7年が経過すると相続人などの利害関係人は失踪宣告を申し立てることができ、裁判所が認めると失踪から7年が経過した日に死亡したものとみなされます。

特別失踪では危難が去ってから1年が経過すると、相続人などの利害関係人は失踪宣告を申し立てることができ、裁判所が認めると危難が去ったときに死亡したものと認められます。

失踪宣告によって行方不明者が死亡したものとみなされると、代襲相続人(失踪者の子など)がいる場合には代襲相続人が遺産分割協議に参加し、代襲相続人がいない場合には、失踪者以外の者で遺産分割協議を行うことができます。

②不在者財産管理人を利用する

不在者財産管理人とは、連絡がつかず、自身の住居に戻ってくる見込みがない「不在者」の財産を管理する人です。
遺産分割協議には相続人全員の参加が必要となるため、相続人が不在者財産管理人の選任を家庭裁判所に請求し、選任してもらった上で、不在者財産管理人に遺産分割協議に参加してもらうことができます。
あくまで財産の管理が目的とされているため、財産の処分をも行う遺産分割協議の参加には、不在者財産管理人が家庭裁判所からの許可を得る必要があります。

相続・遺言に関することはMYパートナーズ法律事務所にご相談ください

相続の際には、相続税の納付など、期限が設けられていることもあるため、行方不明の相続人がいる場合には、できるだけ早くに対処法を講じ、対応していくことが欠かせません。
MYパートナーズ法律事務所では、相続・遺言に関するご相談を承っております。
お困りの方は、お気軽にお問い合わせください。

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